そういうことか!

日本人にしか出来ない

熱波に包まれたある日。

クーラーの届かない場所での仕事は、思考を停止させるのに十分な過酷さで、気を失いそうになりながら重労働を続けていた。

♪オーレーオーレー マツケンサンバァ オーレーオーレー マツケンサンバァ♪

ふと気づけば、いつのまにかこのメロディを小声で歌っている自分がいる。思い返せば、この部分だけをかれこれ一時間以上もだ。「あれ、なんでこの歌ばっかり歌ってるんだろう」と思いつつ、♪オーレーオーレー マツケンサンバァ オーレーオーレー マツケンサンバァ♪……が、どうにも止められない。流行っていた当時、歌い踊る松平 健の異様なパワーに釘付けにはなったが、この歌が気に入っていた訳では決してないし、このサビ部分以外、全く思い出せない。

あのヒットから何年経ったのだろう。その後、松平 健の事など1ミリたりとも考えなかったのに、熱中症寸前のダメージを受けた僕の脳が思い出したのは「マツケンサンバ」だった。

僕は今、クーラーの効いた自室でPCに向かってこれを書いている。
早速、YouTubeで「マツケンサンバ II」を観てみる。松健扮する江戸の殿様風がキンキラキンの和服姿で、同じくカツラにキンラメ和装のダンサーたちと舞台狭しと踊っていた。ツヤのある美しい声、キレのあるダンス、どこをとっても日本人のイメージするであろうサンバのメロディ。♪あぁ恋せよアミーゴ、踊ろうセニョリータ 眠りさえ忘れて踊りあかそう♪ ベタベタだけどみんなが覚えられる歌詞。

ルーツだなんだとウンチクはよそう。こんなの日本人にしか出来ない。
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# by musicday | 2018-08-06 11:09 | 日常

初めて作った本

小学3年生くらいだったか、自宅にあったざら半紙(わらばんし)を何枚か重ねて小さな本を作った。

葉書よりも小さなポケットサイズだった。カッター、ホチキス、セロハンテープなどは家にはなかったのか、高価で買えなかったのか、時代のせいか、鉛筆で線を引き、工作用のはさみで切り、糊で綴じ、絵と文字を鉛筆で描いた。今なら描いてから綴じるだろうが、学習帳に絵や字を描くことしか知らない小学生が考えそうな手順で、とても苦労しただろう事は想像に難くない。

生まれて初めての自作本のタイトルは『怪獣大決闘』。2体の怪獣が街をぶちこわしながら暴れ回るだけのストーリーで、漫画のようなものではなく物語と挿絵の体裁だった。絵は好きだったけれどクラスで目立つような才能はないと自覚していたし、文章に至っては上手い下手の基準さえよくわからなかった。ただ、『怪獣大決闘』は、我ながら傑作だと思ったし、「天才小学生、現れる!」という新聞の見出しが頭の妄想世界で小躍りして眠れなかった。

その本をランドセルに忍ばせて、毎日登校していた。当時好きだった女の子Rちゃんか大親友のM君、先にどちらに見せるか考えるだけでドキドキしてしんどくなって、不機嫌になって黙り込んで、やがて二人に嫌われた。

どこへ行ったのかなぁ。大傑作だったのに。


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# by musicday | 2018-05-23 11:05 | 記憶

家の裏は墓地

我が家の周辺は、上品蓮台寺という寺の中に十二の院(塔頭)があった事から「十二坊町」と呼ばれている。その敷地のど真ん中を千本通が南北に走り、通り沿いに家々が建ち並んだ。有する墓地も東西にわかれる事となり、この辺りの家の裏はほとんど墓地だ……というより、通りも家も墓の上にあるという方が正しい。

小さな猫の額ほどの墓地は、小さい頃の僕の目には生き物の宝庫だった。ハンミョウ、カタツムリ、彼岸花、どくだみ、グミの実、イチヂク、土蜘蛛、イタチ、リス、カナブン、モンシロチョウ、アブラゼミ、すずめ。

あれは在りし日の夢だったのか。そのほとんどを今は見つけられない。


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# by musicday | 2018-05-20 18:05 | 記憶

スーパーまでの距離、3分!

数ヶ月前、自宅から歩いて3分の最寄りスーパーが無くなった。

店員はほぼ全員主婦と学生のバイト。品揃えはイマイチ。商品管理も行き届いてなくて、日によって空の棚があったり、鶏肉が胸肉オンリーだったり、腐りかけの野菜(どう見ても廃棄が妥当)が格安で列んでたり、買い続けているビールの銘柄がある日突然無くなったり……と枚挙にいとまがなかった。

少し脚を伸ばせば、ずっと質のいい店が2店ある。しかし、あと5分が大問題なのだと今さら気づいた。3分ならなんとか耐えられたが、8分はひたすら長いのだ。

ビールはもちろん、牛乳、サラダ油、料理酒、醤油などなど。無くなる日は重なるモノで、その重さ故、何かの景品でもらったペラペラのエコバッグの取っ手と私の手は、今にもちぎれそう。シルバーカーにも追いつけないスピードで、知らないばあさんの尻に向かって羨まし光線を目から発しながら、今日ものろのろと家路に着く。

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# by musicday | 2018-05-20 17:08 | 日常

前よりずっと

好きな人と嫌いな人がいる。ちょっと前までは大好きだったのに、今は顔を見るのも嫌だ……なんて事を自分が思っている以上に、僕もヒトにそう思われているはずだ。その反対もある。けれどそれは圧倒的に少なくて、年齢とともに僕の好きな人は減り、僕を好きな人も減っているだろう。


ひとつだけ増えているのは、どっちでもない人。人との出会いは生きている限り増え続け、好きでも嫌いでもない人の数は膨大だ。まぁ、元々興味がないのだから、いずれ連絡が途絶え、それも減っていくのが運命だけれど。


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僕がそれでも寂しくないのは、前よりずっと好きだと思える人が、最近ほんの少し増えたからです。その人たちに嫌われるのは嫌だなぁ。


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# by musicday | 2018-04-16 16:01 | 日常


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